各メーカーの子供乗せ対応車
パナソニック、ヤマハ、ブリジストンの3社から、子供乗せに対応した電動アシスト自転車が発売されています。
特に坂道の多い地域にお住まいのお母さんには、とても強い味方になってくれます。
◎ パナソニック(Panasonic)
◎ ヤマハ(YAMAHA)
◎ ブリジストン(Bridgestone)
購入時にまず確認しておきたいこと
子供を乗せる場合、まず安全の基準を満たしているかどうか確認することが大事です。 その目安がBAA(幼児2人同乗用自転車安全基準)のマークです。
子供2人乗せの場合、車重、運転者を合わせると100kgを超える重さになります。
当然、一般道やガタガタ道を走っても安全で壊れることのないフレームの強度と、停止できる頑丈なブレーキを求められます。
BAAマークは自転車のフレーム強度、ブレーキ強度など、子供を2人乗せた状態でも安全に走ることが出来るかどうかの、試験に合格した電動アシスト自転車だけ付けることができます。 子供乗せ車を購入する時は、安全に対する保険だと思って、必ずこのマークの貼ってある電動アシスト自転車を選びましょう。
規格に対応していない車両に、無理矢理チャイルドシートを取り付けたりすると、最悪の場合、走行中にフレームがボッキリと折れてしまい、思わぬ事故に合う可能性があります
また購入時は自転車に乗った状態で、両足がしっかりと地面に着くかどうかの確認を必ずしてください。体格に合っていないと、乗り降りの時、急ハンドルの時、急停止の時にバランスを崩して、転倒を回避することができません。
子供乗せ車を選ぶ大事なポイントの推奨最低身長は、運転者だけで乗る時と、3人乗り時では10~15センチの違いがあります。このあたりを見逃すと不安定な運転を強いられることになりますので、特に注意が必要です。
ネットで購入するつもりでも、実際に販売店に行き、電動アシスト自転車にまたがり、確認をしてからの購入をおすすめします。
子供乗せ車を選ぶ時の大事なポイントとは
安全基準、法令により制約がある
◎ 前部幼児座席に取付、乗車できるのは
- 体重15kg以下
- 1歳(12ヶ月)以上4歳(48ヶ月)未満
- 目安身長70cm以上100cm以下
- ヘッドガードの無い物は幼児2人乗り自転車には不適合(電動アシスト自転車のみ)
ヘッドガードは、幼児1人乗り自転車の場合、無くても使用可です。
◎ 後部幼児座席に取付、乗車できるのは
- 体重22kg以下(幼児座席の重量も含む)
- 1歳(12ヶ月)以上6歳(72ヶ月)未満
- 目安身長70cm以上115cm以下
- ヘッドガードの無い物は幼児2人乗り自転車には不適合(電動アシスト自転車のみ)
- リアキャリアがクラス25又はクラス27の規格に対応している物
- 補助締結具(脱落防止のため幼児座席を締結させる補助ベルト又は紐)
ヘッドガードは、幼児1人乗り自転車の場合、無くても使用可です。
その他に「JIS規格、SG基準、BAA基準に適合又は同等以上の性能を有する20インチ以上のシティ車」と言う項目があり、20インチ以下の車種には取り付け不可となります。
子供を1人乗せるのか2人乗せるのか
子供乗せ車とうたっている電動アシスト自転車でも、3人乗りが可能なタイプ、2人乗りしかできないタイプの両方があります。
3人乗りが可能なタイプは、子供シートを前、後、前後共と取り付けを3パターン、選ぶことができます。 但しフロントシート、リアシートそれぞれ専用のシートを購入する必要があります。
2人乗りの場合は、後ろのみ子供シートを取り付け可能になります。
3人乗り対応車を購入する際、見逃しがちなのが適正身長が2人乗り時よりも約10~15Cmも高くなっていることです。
3人同時に乗車した場合、車重と体重を合わせると100kg近くになる為、運転者が安全に乗れる体格かどうか、必ずチェックしておかなければなりません。
又、前に子供シートを付けた場合、前方の視界をさえぎり、前方の確認がし難くなります。
一般の3人乗り対応車は、ハンドルがU字型に大きく切れ込み、フロントシートを低い位置に取り付けできる様になっています。
ところが、一般車と同じタイプのハンドル(ブリジストン ボーテアシスタ、ヤマハ PAS Raffini L,PAS Raffini S,パナソニック ギュットプラス)でも3人乗り対応車があります。
このタイプは子供が大きくなった時は、前のシートを外すことで普通の電動アシスト自転車と同じデザインになるのがメリットですが、子供席が高い位置に取り付くことになるので、前方の確認が特に難くなります。
実際に乗って確認し、安全に走れるかどうかの確認をおすすめします。
どちらを選ぶ?前乗せタイプ、後ろ乗せタイプ、後取り付けタイプ
3人乗り対応の電動アシスト自転車を選ぶ時に、一番の悩み所となるのが、前乗せタイプ、後ろ乗せタイプ、後取り付けタイプの選択です。
ライフスタイルや、購入時点での子供の年齢、身長、体重、子供の成長後の使い方などを考え合わせた選択が必要です。
タイプ分けとしては、以下の様に定義します。
前乗せタイプ:
後ろ乗せタイプ:
後取り付けタイプ:
尚、子供乗せ用となっていない電動アシスト自転車でも、以下の車種はチャイルドシートがオプションで 取付可能です。(一部キャリア等も含めて追加する必要のある車種も含みます)
一般車でもチャイルドシートを取付可能な車種:
-
■ パナソニック
- ビビ・TX
- ビビ・EX
- ビビ・DX
- ビビスタイル
- カラーズ・EB
- ビビチャージ・A
- グリッター・A
- ビビ・SX シティ
- PAS Minä
- PAS Ami
- PAS ナチュラL デラックス
- PAS ナチュラL
- PAS ナチュラXL スーパー
- PAS ナチュラM
- PAS CITY S8
- ステップクルーズe
■ ヤマハ
■ ブリジトン
各タイプの長所、短所
◎ 前乗せタイプの長所、短所
長所
- 前乗せタイプのチャイルドシートが標準で付いている
- 専用チャイルドシートの取付位置が低くなるため、重心が低くなり安定性が向上する
- チャイルドシートがハンドルの軸上にあるため、ハンドルのふらつきが少なくなる
- チャイルドシートの取付位置が低くなるため、乗せ降ろしが楽
- 前にに子供が見えるので安心
短所
- 前に乗せる期間が、安全上短期間である(年齢制限4歳まで)
- 後ろのチャイルドシートはオプション扱いなので、別途購入する必要がある
- 後ろのチャイルドシートを取り付けると、荷物を乗せる場所がなくなる
- 子供の成長後の使用を考えると、外すかバスケットに交換することになる
- 前のチャイルドシートが低く、身長の高い人は膝が当たり、ガニマタでペダルを漕ぐようになる
- 事故に遭った時のことを考えると、前のチャイルドシートは不安
- 値段が高め
◎ 後ろ乗せタイプの長所、短所
長所
- 比較的長い期間子供を乗せることが出来る(年齢制限6歳まで)
- 前の空間が空いているのでペダルを漕ぐのが楽
- 子供の成長に合わせて、チャイルドシートの変更で柔軟な使い方ができる
- 専用タイプと比べると値段が安目
- チャイルドシートを全部取り外すと普通の自転車と同じになり、家族の誰が使用しても違和感がない
短所
- 走行中、子供の姿をが確認できないので不安である
- 低年齢には不向き
- 重心が後ろ側に寄るので、運転姿勢によっては前輪が浮きぎみになって不安定
- 前乗せチャイルドシートを取り付けると、重心が高くなり不安定になる
◎ 後取り付けタイプの長所、短所
長所
- チャイルドシートは前後共オプションなので好きなメーカー、デザインの物を選べる
- チャイルドシートを取付なければ普通の電動アシスト自転車として使える
短所
- 前に乗せる事が出来る期間が、安全上短期間である
- 前後のチャイルドシートはオプション扱いなので、別途購入する必要がある
- 前乗せチャイルドシートを取り付けると、重心が高くなり不安定になる
以上がそれぞれのタイプの短所、長所になります。
サイズ選びは安全に乗れる重要なポイント
子供を乗せ降ろしの時、サイズ選びは重要です。
ほとんどの子供シートが体を覆うような形でできているため、子供を座よりも高い位置に持ち上げてからでないと、乗せ降ろしができません。
子供乗せ車で種類が多いのが20インチタイプで、割と少ないのが26インチ、前が22インチ後ろが20インチの変則サイズの物もあります。
20インチと26インチではタイヤの外径で約15cmの違いがありますから、単純に言って子供を乗せる座の高さも15cm違いがでます。
乗せ降ろしの場合、この15cmの差が毎日の事となると、とても楽に感じます。
車高が低いことのメリットは、乗せ降ろしが楽だけでなく、重心が下がることによりバランスが取りやすく、安全にもつながります。 ただし、これは走り出してからのことで、押し歩きの時や、押し歩きで段差を超える場合、大径車は倒れそうになっても体勢を戻しやすく、小径車は体勢を戻す事が出来ずにそのまま倒れてしまいます。
押し歩きの時は、自転車を心もち自分側に傾けて、万が一に備えることが大事です。
将来を考えると、フロントシートは邪魔になる事は目に見えていますが、荷物を入れるバスケットに乗せ換えれる事も出来ます。安全性や、毎日の使い勝手を考えると、20インチタイプがお奨めです。
フロントキャリアに子供を乗せる時、知っておきたい事
前に乗せることの出来る子供の体重は15kgまでです。 子供の乗せ降ろしは、平坦な場所で、スタンドをかけ、ハンドルをまっすぐにした状態、機能があればロックした状態で行います。
フロントチャイルドシートに子供を乗せる場合、ハンドルの固定や、安定したスタンドを装備していないと、乗せ降ろし時にバランスを崩し倒れてしまいます。
子供には必ずヘルメットを着用させ、万が一の転倒に備えます。 押し歩きの場合、ちょっとした段差でバランスを崩しやすくなり、体勢を元に戻すのが難しくなってしまいます。
大きくハンドルを切ると、前輪が思わぬ方向に動き、立て直しが出来ずにバランスを崩し転倒するおそれがあります。 狭い道、混雑した道、路面状態の悪い道は極力避けて通りましょう。
子供乗せ専用設計の電動アシスト自転車の場合はまだ良いのですが、後付けでフロントキャリアを取り付けした場合、子供の着座位置が高めになります。
- 前方の視野を遮ぎるようになり、前方の確認がし難い
- 重心が高めに移動するので、乗り出しなどの低速時には特に不安定になる
- 着座位置がハンドルの内側になる為、膝がぶつかり、股を開いた格好で漕ぐことになる
上のような問題が出ますので、注意が必要です。