小さいバッテリーは寿命も短い
電動アシスト自転車は、バッテリーの電気を使ってモーターで走ります。 電気のなくなった電動アシスト自転車は、重い荷物を乗せた自転車と同じです。
なぜならば、ふつうの自転車ですとおよそ20kg以下、ところが電動アシスト自転車ですと、25kg~30kgあたりが標準の重さになります。
途中でバッテリーの電池がなくなってしまった時、平地ならまだしも、坂道だと押して登るのも容易ではありません。
自分の使用目的にあった電動アシスト自転車、必要とする距離を走ることのできるバッテリーを積んだ電動アシスト自転車を選択しないと、後で後悔することになります。
特にバッテリーは高価な為、自転車の種類が同じでもバッテリーの容量が違いだけで、数万円の値段の開きが出る場合があります。
バッテリーは消耗品なので使用している内に充電能力が落ち、ついには充電不能な状態になってしまいます。 そうなった場合、新たな出費が生まれます。
各メーカー共バッテリーの値段は容量によっても違いますが、およそ25000円~40000円程度します。
特に低価格で売られている電動アシスト自転車は、値段を抑える為にバッテリー容量の低いタイプを標準搭載しています。
たとえば、新しいバッテリーは700~900回の充電が可能ですが、2~3年後には充電可能な容量が50%になってしまいます。
5Ahの容量のバッテリーを積んでいる電動アシスト自転車の場合、50%だと2.5Ahまでしか充電できなくなり、12Ahの容量のバッテリーを積んでいる場合は50%でも6Ahの容量が得られる計算になります。
パナソニックのビビ・SXの場合
実際の電動アシスト自転車を比較して考えてみましょう
パナソニックのビビ・SX
カタログ値では 標準で積んでいるバッテリーは5Ahです。
パワーモードで19Km、オートモードで23km、ロングモードで33Km走るとされています。
トータル走行可能距離は、700回目には50%になると仮定すると
パワーモードで19/2×700回=6650km
オートモードで23/2×700回=8050km
ロングモードで33/2×700回=11500km
になります。
1日10km走ると仮定すると
パワーモードで6650km/10km=665日=約22カ月
オートモードで8050km/10km=805日=約26カ月
ロングモードで11500km/10km=1150日=約38カ月
実際の使用状態に近いオートモードで考えると、2年2ヶ月で電池の容量が2.5Ahになってしまう計算になります。
パナソニックのビビ・EXの場合
パナソニックのビビ・EX
カタログ値では
標準で積んでいるバッテリーは12Ahです。
パワーモードで42Km、オートモードで48km、ロングモードで70Km走るとされています。
トータル走行可能距離は、 700回目には50%になると仮定すると
パワーモードで42/2×700回=14700km
オートモードで48/2×700回=16800km
ロングモードで70/2×700回=24500km
になります。
1日10km走ると仮定すると
パワーモードで14700km/10km=1470日=約49カ月
オートモードで16800km/10km=1680日=約56カ月
ロングモードで24500km/10km=2450日=約81カ月
こちらもオートモードで考えると約4年8カ月後に50%の6Ah、5Ahの新品時よりもまだまだ余裕があります。
しかも5Ahと同じ26ヶ月目で考えると、9.2Ah程度の充電容量が残っている計算になります。
これらは計算上なので、実際の使用条件によって大きく異りますが、大方の流れは分かると思います。
6年間乗るとすると、ビビ・SXは途中2回、バッテリーを購入する必要があります。
ビビ・EXの場合、バッテリーはぎりぎり6年持つかどうかと言う状態になります。
その頃にはバッテリーを購入するか、新車を購入するかの選択の時期になるでしょう。