電動アシスト自転車に使われるバッテリの種類
電動アシスト自転車には、以下のバッテリが使われています。
- 鉛酸バッテリ
- ニッケル水素バッテリ
- リチウムイオンバッテリ
以上の3種類が使われています。
鉛酸バッテリは、自動車やオートバイに搭載されているものと同じす。
製造国に外国表記されていても、国産メーカー品には搭載車はありません。
極端に安く販売されている物は、鉛酸バッテリ搭載車よ思って間違いないでしょう
ニッケル水素バッテリ搭載車も、現在ではエアロライフの一部となり、リチウムイオンバッテリに代わりつつあります。
リチウムイオンバッテリは現在主流となっている高能力、高耐久のバッテリです。
大きくて重い、鉛酸バッテリ
大きい電流を取り出すことができ、値段が安いことが長所です。
重量があり、メモリー効果があることが欠点です。
全部使い切ってしまうと、バッテリーの性能を著しく低下させます。
その為、全部使い切る前に充電します。
かなり重いので、自転車の保管場所付近にコンセントがあれば良いのですが、マンションなどにお住まいの方は、部屋までバッテリーを持って行かねばならず、充電作業が負担に感じるようになります。
このタイプのバッテリーは現在、国産メーカーの電動アシスト自転車では使われていません。
主に中国製の低価格電動アシスト自転車に使用されています。
メモリー効果の出やすいニッケル水素バッテリ
大きい電流を取り出すことができ、一時期ノートパソコンなどに利用されていましたが、より大きい電流を取り出せる、リチウムイオンバッテリの登場で、そちらに移行しています。
メモリー効果があるため、全部使い切ってから充電します。
2012年度現在、パナソニック、ヤマハ、ブリジストンの電動アシスト自転車は、全てチウムイオンバッテリーに移行しています。
Aero-Lifeの5.0Ahはリチウムイオンバッテリ、3.6Ahがニッケル水素バッテリーが使われています。
小さくてハイパワー、リチウムイオンバッテリ
ニッケル水素バッテリよりも小型軽量で大容量が取り出せます。
メモリー効果もなく、700~900回の再充電ができます。
パナソニック、ヤマハ、ブリジストンの全て、Aero-Lifeの一部はこのタイプのバッテリが使用されています。
つぎ足し充電が可能と言われていますが、実際には劣化が速いようだと感じる人が多いようです。
リチウムイオンバッテリーの劣化を早める要素は、過充電、過放電、保管温度です。
過充電、過放電については意識的に使えば、防ぐことができます。
リチウムイオンバッテリは充電量と、温度の関係で容量の劣化具合が変化します。
長期保管する時には、充電量30%以下、保管温度15℃以下で保管すると劣化を少なく抑えるとこができます。
逆に充電量100%、保管温度45℃の環境だと、半年程度で50%以上もの劣化を起こすこともあります。
使える容量が減ってしまうメモリー効果とは
メモリー効果とは、使い切らない内に再充電を繰り返すと、電池が再充電を始めた時の容量を記憶してします。
コントローラーは、まだ電池を使いきっていないのに、使いきったとして解釈して、電気の供給を止めてしまいます。
その結果、元々大きい容量の電池でも、使える容量が小さくなってしまいます。
メモリー効果を起こさないように使うには、電池を使いきってから充電をすることにより防ぐことができます。
メモリー効果で充電容量が少なくなってしまった時でも、「リフレッシュ充電」を行うことにより、元に近い状態まで復活させることができます。
重いバッテリーは充電するのも大変
バッテリーの原価は、リチウムイオンバッテリより鉛酸バッテリーの方が低く、低価格の電動アシスト自転車に使用される傾向があります。
鉛酸バッテリは値段が安く、大きな電流を取り出せると言う長所がありますが、重さが大きな欠点となります。
同じ容量のバッテリで、リチウムイオンバッテリに対して鉛酸バッテリの重さは4倍程度にもなります。
バッテリが重い分、車重が重くなり、充電する時の重いバッテリの取り付け、取り外し、充電場所へのバッテリの移動など、年配の方には負担が大きくなります。
現在販売されている電動アシスト自転車のバッテリーについては、国産主要メーカーの物を選べば、種類について悩む必要はありません。
輸入品については良く調べる必要があります。
長持ちさせるバッテリーの保管法
現在、電動アシスト自転車に一番多く搭載されるバッテリーは、リチウムイオンバッテリーです。
高耐久なリチウムイオンバッテリーも、保管方法を誤ると短期間で使用できなくなってしまうこともあります。
バッテリーを交換するとなると、20、000円~40、000円もかかるので、なるべく正しい保管方法で、長持ちさせたいものですね。
長持ちする保管方法は
バッテリーは化学変化を利用して発電するため、高温時には発電能力が上がると同時に、劣化も早まりますので、バッテリー本体の温度が上がらにように、なるべく日陰に停めるよう心がけましょう。
炎天下に駐車する場合、バッテリーに白いタオルや布などをかけて、極力温度上昇を防ぎます。
逆に温度が低い場合、劣化はしませんが、化学変化が抑えられ発電量が減り、半分程度のパワーしか発揮できません。
冬場は、なるべくバッテリーを取り外し、屋内の常温(20℃程度)で保管することにより、スムーズな乗りだしが可能になります。
バッテリーを外すことにより、盗難防止にもつながります。
リチウムイオンバッテリーの特性は保管温度の違いで、自己放電の率が大きく変化します。
100%充電したリチウムイオンバッテリーは、1年後の容量は、保管温度20℃の場合で80%、保管温度60℃だと30%と、極端に低下してしまいます。
長期間使用しない時は、30%程度充電して、低温で保管、6か月に1度10%程度の補充充電をするのが、長期保管の賢い方法です。
バッテリーは消耗品、使用期限がある
リチウムイオンバッテリの中には、蓄電池だけでなく、コントローラー基盤もあります。
これは充電量のコントロールをする以外に、使用期間を制限するための機能もあります。
使用制限は、初めて充電をした日時から何年間、又は繰り返し充電何回迄と設定されていて、その期間、回数を過ぎると使用不能になってしまいます。
これは経年劣化を考慮した安全策と、メーカーはアナウンスしています。
バッテリによって異なりますが、旧車種で5~8年、新車種では8~9年、繰り返し充電700~900回に設定されています。
旧車種を使用中で、使用期限が来て使用不能になっている方も、プログラムを書き換えることにより、使用可能になる場合があります。
ヤマハ、ブリジストンの電動アシスト自転車で、旧車種を使用している方は、販売店で書き換えが可能です。
詳しくは、以下のサイトから確認してください。
ヤマハ リチウムイオンバッテリプログラム書き換え
ブリジストン リチウムイオンバッテリプログラム書き換え